謎の生物との戦い #1 序章
まずは経緯から。
数年前に引っ越してから平穏な日々を送っていたのだが、
ある日のこと、ベランダの屋根の一角を見てみるとスポンジ状のものが詰まっているのに気づいた。
初めは施工業者の取り忘れかなと思ったのだけどどうもカステラ状のものだった。
その時は気にせず、割り箸でつまんで捨てたのだが…。
時は過ぎ、2年はたっただろうか。
またある日のこと、ふとベランダの屋根の一角を見てみると今度は白いものが詰まっているのに気づいた。
嫌な気がして恐る恐る近づいてみると動物の肉っぽく、割り箸で引っ張り出してみると鶏肉だった。しかも腐ってる臭い。
調べてみると、何らかの動物の「貯食」という習性のようだ。
読んで字の如く、食べ物を貯えるってこと。
写真がないのが残念だが、場所が場所だけに誰の仕業かわかんない。
金田一くんの出番だ。よし。
よく、ゴミ捨て場を漁ってるのはカラスっていうイメージなんだけど、鳥が止まって食料を突っ込むようなことができなさそうなとこだ。
鳥じゃない(と勝手に断定)とすると4足歩行の哺乳動物ってことになる。
そういや以前仕事帰りにタヌキだかアライグマだかを目撃したことがある。
この辺動物は豊富だ。
ここで容疑者を発表する。デデン。
- おタヌさん(タヌキ)
- アライさん(アライグマ)
- イタ子さん(イタチ系)
- ネコ田さん(猫)
- その他鳥系(一応ノミネート)
ベランダは2階にある。鳥でないとすると地上から登ってきてるはずだ。移動経路は雨樋が怪しい。雨樋をつたってとなると体重のあるおタヌさん、アライさんでは辿りつけなさそうだ。猫もいくら爪が鋭いからと言っても無理な気がする。消去法で行くと小柄なイタ子が怪しい。
見回りと証拠集めが始まった。
続く。